【保存版】不登校の札幌の中学3年生と保護者のための夏休み前三者面談対策

不登校スタイルの夏休み前三者面談対策

はじめに:なぜ不登校の受験生の三者面談が特有の課題となるのか

不登校の高校受験生を持つ保護者の方にとって、夏休み前の中学校の三者面談は大きな不安の種です。
札幌の中学校ではこの時期に三者面談が行われ、生徒・保護者・教師が進路について話し合う貴重な機会となります。

しかし、不登校のお子さんにとっては、学校に足を運ぶこと自体が大きなハードルとなりがちです。「先生と親と3人で話すのが嫌だ」と感じる生徒も少なくありません。

不登校受験生の三者面談で直面しやすい課題と、保護者がとるべき具体的な対応策を整理したいと思います。
不登校という状況でもお子さんの進路選択を前向きに進めるヒントになればうれしく思います。

中学生

三者面談で直面しやすい主な課題

中学校の夏休み前の三者面談は本来、進路選択の第一歩となる大切な場ですが、不登校生徒の場合、以下のような課題が生じやすくなります。

・学校に行けていないことへの罪悪感や劣等感
・「先生と親の2対1で圧迫感がある」と感じる
・「自分は落ちこぼれだから行ける高校がない」と思い込む
・面談自体に強い抵抗感がある

これらは決して甘えではなく、本人にとっては非常につらい状況です。
特に受験生の場合、将来への不安と現状のギャップが大きく、進路の話題自体が重荷になることも少なくありません。

保護者が避けるべきNG行動

三者面談で最も避けるべきなのは、先生の質問に親が代わりに答えてしまうことです。

例えば、「この子はなかなか動き出さないんです」「勉強のやる気が出ないようなんです」といった説明は、子どもの自己否定感や罪悪感を強めてしまいます。
親が社交辞令のつもりで言った言葉でも、子どもにとっては深く傷つくことがあります。特に受験生の場合は、より一層の配慮が必要です。

中学生

保護者がとるべき具体的な対応策

では、どう対応すればよいのでしょうか。

・まず、お子さんが三者面談に行けない理由を理解し、無理に参加を促さないことが大切です。
・事前に先生に「子どもが三者面談に来られない状況です」「親だけでも話を聞かせてください」と相談しておきましょう。
・不登校生徒の多くは三者面談に参加できないことがあり、保護者と教師による二者面談も可能です。
・お子さんが「行きたくない」と言った場合は、「わかった、お母さん(お父さん)が行ってくるね」と受け止め、面談後は「先生が元気で良かったって言ってたよ」「少しだけ進路の話をしたよ」と軽く伝える程度にとどめましょう。
親が先生と話した内容は、子どもが意外とよく聞いているものです。親子の信頼関係を損なわないよう、慎重に対応しましょう。

進路選択の幅と進め方

「このままでは全日制高校は無理かも」と不安に思う保護者も多いですが、焦る必要はありません。

多くの中学生は年末の志望校決定まで具体的な進路を決めかねており、不登校だから特別に出遅れているわけではありません。

中学生

進路選択の幅は思っている以上に広く、私の教室でも夏休み以降に受験対策を始めて公立高校に合格した生徒は少なくはありません。全日制高校だけでなく、通信制高校や単位制高校など、さまざまな選択肢があります。

例えば、単位制高校では朝10時半から授業が始まり、大学のように自分で科目を選択できる学校もあります。通信制高校の中には、途中からでも受け入れてくれる学校もあります。

お子さんの様子を見ながら、話ができるタイミングを待ち、進学したい気持ちがあるならそれを尊重しましょう。

子どもの気持ちに寄り添うためのアプローチ

不登校のお子さんと進路について話し合う際は、どんな小さなサインも見逃さないことが大切です。

進路を決めることは自分自身と向き合うことでもあり、本人にとってはとても怖いことです。多くの不登校生徒が自分なりに進路について考え、悩んでいます。

中学生

保護者から見ると、その考えが幼稚に思えたり、甘く感じたりするかもしれません。しかし、そこに寄り添うことが、親子で高校受験に向かう第一歩となります。

親の心構えと親子関係の再構築

不登校のお子さんを持つと、つらい日々が続くこともありますが、希望は必ず見えてきます。

ある保護者は「子どもが不登校になってからの1週間は、涙の出ない日はありませんでした」と高校合格のときに話してくれたのを覚えています。不登校の原因や解決策について考えて行動し、子どもの気持ちを受け止める姿勢を持ち続けたことで、前向きな変化が生まれました。

「生きていてくれるだけでいい」という気持ちと、「将来幸せでいてほしい」という願いの間で葛藤するのは当然です。

まずは親自身が心に余裕を持つことが大切です。親が元気でなければ、子どもを支えることはできません。「私が娘を支えないと!」と気負いすぎると、自分を追い詰めてしまいます。

親が自分を楽しむことで、子どもも気持ちが楽になり、動き出すきっかけになります。

まとめ:三者面談を乗り切るために大切なこと

不登校の高校受験生を持つ保護者にとって、三者面談は大きな不安かもしれません。

しかし、お子さんが面談に行けなくても、それは決してめずらしいことではありません。大切なのは、お子さんの気持ちを尊重し、先生の質問に親が代わりに答えないこと。そして、進路選択は焦らず、お子さんのペースを大切にすることです。

全日制高校、通信制高校、単位制高校など、さまざまな選択肢があります。お子さんが話せるタイミングを待ちながら、少しずつ情報を伝えていきましょう。本人の気持ちによっては、短期間でも学習塾などを利用することで入試にチャレンジすることも大切です。

中学生

そして何より、親自身が心の余裕を持つことが大切です。親が元気であれば、子どもも安心して自分のペースで前に進むことができます。

不登校からの復学や高校進学は、決して不可能ではありません。お子さんの小さな変化を見逃さず、寄り添い続けることで、きっと道は開けていきます。

お子さんの進路でお悩みの方は、専門家に相談をしてみてください。